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「大人に」おすすめの実話怪談本

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夏といえば、怪談ですね。
いつの季節も怪談が大好きで年中怪談を読んでいる私ですが…。
でも、今は怪談イベントも盛んになり怪談が流行っているので、季節を問わず楽しめるようになり嬉しい限りです。


さて、私は怪談の中でも特に実話怪談が好きです。
しかし、実話怪談の本は当たり外れがとっても大きい!
買ってから後悔することが多すぎる。


そして、電子書籍のkindleで読める本に限定しました。

だって、怪談本って表紙が黒っぽいし、紙の本を家に置いておくのが怖くないですか?!

 

というわけで、kindleで読める実際に読んだ実話怪談の感想とおすすめをご紹介します。

私の中の名作怪談本選考基準

自分の中の名作怪談の選考基準は、ただ「怖い」というだけではありません。

背景にある「文化」をしらべてある事が重要だったりします。

幽霊って文化的なものだと思うのです。

日本で怪異といえば、幽霊や妖怪が起こすものですが、アメリカへ行けば悪魔だったりしますよね。

そして、それらの怪異を祓える人も日本なら僧侶や神主だったりしますが、アメリカでは神父や牧師になったりします。

日本国内でも、怪異の文化は様々です。

北海道と沖縄、本州ではまったく別物の文化や怪談の背景があります。

怪談と文化は切ってもきれぬ関係にあると思うのです。

そのため、私は「文化」の描写や説明がきちんとされている怪談が好きです。

 

2番目に重要視していることは「また聞きでない事」

やはり、友人の友人の体験という話は嘘くさいですよね。

著者の体験でなくても良いので、著者が実際に体験した人から聞いた話が重要だったりします。

そのため、具体的な地名や名前が出ていると信憑性が増しますね。

 

3番目に重視していることは、「文章表現が大げさでないこと」「文章が読みやすいこと」です。

ティーン向けの怪談はAさんBさんCさんが出てきて会話形式でわちゃわちゃ…という形態が多かったりするのですが…。

私が好きな怪談本は「きちんと文章になっている」本です。そして、何より読みやすいこと。

どんなに面白いお話でも、文章の基本ができていないと面白さ半減ですから。

 

以上の部分で共感できる方には、以下に紹介する怪談本が合うのではないでしょうか。

 

私的怪談本ベスト3

1位: 沖縄の怖い話 琉球怪談物語集(小原猛)

沖縄という限定された地域で沖縄在住の著者が、体験者から直接聞いた話をまとめた怪談集。

沖縄独特の方言や風習がきちんと説明されていて物語に深みを与えています。

沖縄にはユタという霊能者がいます。沖縄では医者半分ユタ半分というくらい霊能者が身近な存在。

そのような、怪異や不思議が身近で地続きな沖縄の雰囲気が文章から伝わってきます。

ほっこりするお話から、怖気立つ禍々しいお話までがサラっと決して大げさではなく語られるところが魅力的です。

2位: マタギ奇談(工藤 隆雄)

白神山地のマタギの不思議な話がまとめられています。

マタギもまた独特の風習を持った集団です。

山や狩猟に関する話が、骨太の文章でまとめられています。

最後の一文がとても切ないです。

3位: 怪談を書く怪談(加門七海)

文化的な怪談といえば加門七海先生、というくらい文化的背景を詳細に書いてくださる著者の怪談集。

著者は東京在住なので東京の話が中心となりますが、東京出身でもあるので東京の歴史に関する話も載せられています。

加門七海先生の本は著者自身が体験された事がメインというところがポイント高いですね。

やはり体験者と著者自身が近ければ近いほど実話怪談は「実話」である事が強調されてくると思います。

この本も決して大げさではない表現がぞくっとさせてくれるのです。

番外編: 事故物件怪談 恐い間取り(松原 タニシ)

こちらは、シンプルにとっても怖い本、「事故物件怪談 恐い間取り」。

事故物件住みます芸人松原タニシさんの著者で、実際に事故物件に住んだ体験談が中心になります。

事故物件で文化的背景というのもおかしいですが、タニシさんはその住居の歴史や履歴をよく調べていらっしゃいます。

そのような調査が「ただ怖がるだけでない」怖さを増しています。

この本の良いところは物件の間取りが載っているところ。

6畳ぐらいのスペースに、小さなキッチン、北側に窓…と説明されても、あまりピンと来ないのですが、間取りを見ると1発で想像がつきます。

そして、実際に間取りを見せられると「ああ、本当にこの部屋はあるんだなぁ」という、隣にあるような恐怖を感じる事ができるのです。

まとめ

以上が私のおすすめ怪談本ベスト3です。

表紙が黒っぽくて明朝体でタイトルが書かれた本は、雨の後の筍のごとく量産されていますが、大人が読んでそれに耐えうる本は意外と少ないと思います。

今回紹介した本は、そのような大人にもご満足いただける本だと思います。

  • この記事を書いた人
まいん

まいん

本を読むのが至福の時間。 怪しい本や、役に立つ本が好き。 漫画も相当読む。 怪しい実験も好き。

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